700138

エリーズ11度

<テーマ> ハイソやリーダーシップへの渇望
<シンボル> 国家の統治者
 
このシンボルの解釈は『究極のサビアン占星学』でよいと思うのでそちらを読んでほしいが、付け加えるとすれば統合度数の問題である。360-11は349度になり、この度数からはしばしば霊的教師やグルが出現する。つまりこのエリーズ11度は統合度数側で使えれば、霊的にすぐれたものになる可能性を示唆していることになる。

またグルは強烈なエゴの持ち主といえることにもなり、すべてのグルは権力志向の悪なのかという問いかけを生む。代表的な例としてジドー・クリシュナムルティがあげられるが、彼の場合はトロピカルに配置されているので前世はそのようなタイプのグルであったが、今生では孤高の道を選んでいる。

死後生の研究では、彼はそれによって霊的上昇を成し遂げたことが判明しているということは、結局この度数の危険さを示していることになろう。成功ほどの失敗はないというのは、ルディアーが好んで言ったことだが、その通りかもしれない。

しかしこの度数では上に立つ幻想に幻惑され、それに気づくことはほとんどないだろう。その意味で、この度数はカリユガ期の人間悲劇かも知れない。


エリーズ12度

<テーマ> 四次元空間からのイメージ
<シンボル> 野生のがちょうが三角形に並んで飛んでいる
 
エリーズ1度からの原点の人間の成長世界はこの度数において突然飛躍する。シンボル的には、鳥は霊性のシンボルであることによるのだろう。

12度において転換して内的な精妙世界が示されているということは、サビアンシンボルにおいては度数進行のバイオリズムは12進法ではないかと思わせるが、次度数が死の度数であることを考えると13進法のほうが正しいのかもしれない。14度はカルマ的再生の暗示なのですべては13に帰結するとすべきだろう。

そうするとすべての惑星を+-13することによって、その人の人生の意識の最終局面が示されることになる。惑星だけでなくアングル、ノードでもそれは可能かもしれない。

この12度はその寸前における我々の内的、魂的達成もしくは到達点を示す可能性があるので、意味としては最重要であるといえる。なぜならその翼によって我々は死後世界に―飛び立つからだ。

これを解析するためには、同じようにすべてに+-12すれば求められるが、その答えがその人の本質や生の目的を示していることが多くある。それは霊である我々がこの人生に強く求める何ものかである。

それを知ることは我々の存在の神秘と謎を開示することにつながる。つまりその人の本質が浮かびあがるのだ。その意味で、これ以上に貴重な度数はないと言える。

『究極のサビアン占星学』のこの度数に関するハムサ論も読んでほしい。魂は飛びたいのだ!

(『究極のサビアン占星学』のシンボルの邦訳に誤りがあったことをお詫びいたします)