シンボルの解釈『究極のサビアン占星学』(魔女の家ブックス刊)を併読してください。
エリーズ1度
<テーマ> 過去を捨てる または刷新と犠牲
<シンボル> 海から現れたばかりの女性 アザラシがその女性を抱きしめている
このシンボルで大事なのは対抗のリヴラ1度の標本となった蝶であろう。その度数は明らかに聖化を示しているとすれば、このシンボルは聖なる世界からの墜落となる。
また最近の研究ではリヴラ1度は統合度数との関係で、宇宙からの転生者を示すことがあるらしいと分かってきており、それを大略的に捉えると我々全員が他の宇宙から来た者という意味になるかもしれない。
しかしこの度数はゾディアック全体の始まりであることを考えると、仏陀が言ったように、この世界は苦界であることを最初に伝えようとしたとも取れる。
かつては天の蝶であった非肉体の霊が、肉体の女性になってしまうという魔術しかここには存在していないというのだろうか。さらにその女性を、退行のシンボルであるというアザラシが抱いているというのは何を指すのか。
宇宙の高貴な存在であり、世界の母の光を内包しながら羊水の存在となったこの星の女性への慟哭なのだろうか。いや、ぎりぎりの祝福であるかもしれない。海は象徴としては羊水であるというシュールな連想を使えば、我々は不可視の羊水で滅亡するイメージも湧いてくる。
これは過去の地球の墓碑のようになるのではないか。
<テーマ> 現実からの拘束
<シンボル> コメディアンが人間特有の性質を演じてみせる
宇宙全体から見れば―といってそれは物質宇宙ではないのだが、我々はナンセンスなことばかりしている存在であり、本当は我々の内なる宇宙人はそれを笑い飛ばしているのだが、それは我々には聞こえない。
だから我々はリアリストとして生きるしかなくなる。知的に考えて何も得られぬまま死ぬ。最後には突然笑う者もいるのかもしれない。その人には臨終の間際に、リヴラ1度の蝶が飛ぶのが見えるかもしれない。ほんの一瞬!
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